プロが教える 料理屋さんの栗の炊き方 ~むき方~色付け編~

とうとうこの時が来ました・・・。

秋といえば栗ですね。
料理屋さんで当たり前のように出てくる栗。

結構大変だって知ってました?

板前時代によくお客様に説明してたんです。
栗ってこうこうこういう手順を経てやっとここにいるんですよー。って。

大抵の方はご存じなくってびっくりされるので、これは私の板前カウンターでの鉄板話の一つなんですけど。
でもちゃんと伝わったのかな?って思ってたんです。

いや、大変だから肝に銘じて食べて。って言ってるわけじゃないんですけど、でもほら、こういう経緯があってこうなってるんだと思うとなんか楽しいじゃないですか。
一口で食べちゃえるものにも愛情がわくというか。

今回は栗を炊くということを、プロの手順でご紹介していきます。

作らないかもしれない。
そしてはっきり言って、栗炊くのって結構難しいので、多分厳密には再現できないと思います。
が!写真付きで分かりやすく説明していきますので、こういう手順なんだなっていうのを見て感じて頂けたら~と思います。

板前が教える 栗の炊き方

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栗を炊く。手順

鬼皮を剥きます

栗を買ってきます。小さいと身も小さいので、大きい方がいいですね。

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栗と青もみじってのも何なんですが、買った時はまだ夏だったんだもん(汗)

固い包丁(出来れば出刃包丁)でお尻の部分を落とします。身が無くなっちゃうので、ちょっとでいいですよ。
最後1mmだけ残して身を持ち上げて引きちぎる。
すると縦の部分も三角に剥けるはず。

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色んな作業を一個一個やるのって結構時間かかるんです。
なので出来れば同じ作業を全部やってから次に移るのがおすすめ。
包丁持ち換えたりとかしなくていいし。
なので、ある分の栗全部お尻落としてから次行きますねー。

全部やったらとりあえず出刃包丁はもういらないです。
片づけます。そしたら固めのスプーンに持ち換えます。
んで固い皮をむきます。

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くっついてるのは下だけなので、下の部分だけぐりぐりやればとれるはず。
これもあんまりぐりぐりやると下の部分もがたがたになっちゃうので、やさしーく。

全部剥いたら、次は包丁(普通のが使いやすいよ。出刃じゃなくて)に持ち換えて、またまた若干がたがたなお尻の部分をきれいにまっすぐに落としたら、

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六方むきをします

上の部分を六角形に剥いていきます。いわゆる栗!な剥き方です。

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このとき黒いところあると思うんです。追いかけていくと無くなる可能性があるので、ある程度はしょうがない。あきらめましょう。

あ!芋虫出てくるので注意(笑)

剥いたものはすぐさま水の入ったボールに入れていきましょう。

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で、全部剥き終わったらやっと火を入れます。
ここでやるのはまだ、火入れと色付けの作業ですよー。先は長い!!

色付け・火入れ

くちなしの実(乾燥)を包丁で切ります。適当で4カットくらいに。
飛び散ると色が移ったり大変なので、飛んだのは早めに回収して捨てときましょう。
お鍋に水と栗、そしてくちなしの実を全部入れて中火で火にかけます。

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沸いたら弱火にします。
栗ってとっても弱くってすぐ割れるので、ずーっと弱火です。ごとごと揺らすとすぐ割れる。
だんだん汁が黄色くなってきますね。

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くちなしの実は天然の色素なんです。
10分くらい?火を入れて、細い金串か、一個あきらめる気でつまようじ刺してみて、すっと入れば火が通っているので、火を消して放置。
30分くらいそのままにしていたら、栗を丁寧に手ですくって水の入ったボールにいれて、しばらく流水でさらします。あんまり水が強いと割れるので注意!くちなしはもういらないです。流しちゃいます。

清茹で

また水の入ったお鍋に栗を入れて沸かします。沸いたらまた流水でさらします。

ここまでが、火を入れて色を付ける作業。


長いでしょ。
これから味付けの作業ですが、長いのでまた明日~♪

栗って黄色っぽいけど基本的には白なので、イメージの栗の色を出すにはくちなしで染めてあげなきゃいけないんですね。
その工程が入るので、時間がかかる。
最後にもう一度沸かしたのは、清茹でって言って、余計なくちなしを落とす作業です。

お鍋で火を入れる工程だけでも3回ある栗。更になじませる為に放置したり、水にさらしたりの時間があるので長丁場です。

すごいと思いませんか??
私のいたお店は小さかったのでそれでも1回に栗3キロとかやってました。
最後の方は皮剥く作業で、スプーンが当たるところが真っ赤に・・・。
痛いし飽きるし・・。
でもお客様の喜ぶ顔を楽しみにやってます♪

明日はこの後の味を入れる工程をご紹介しますねー。
是非チェックしてみてください♪

今日も最後まで見てくれてありがとうございました♪
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